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  • 一裕 中嶋

総合型選抜入試に必要な高校生の活動実績




実はすごく大切、高校時代の実績

総合型選抜入試では高校時代の実績への注目が高まるようになりました

これまでのAO入試の状況を振り返ってみると、15年ほど前は、AO入試を行っていたのは早稲田、慶應といった名門校がほとんどで、入試を利用する生徒も模擬国連の海外大会出場者や帰国子女、数学オリンピック出場者など、輝かしい実績や経験を持った人のみが受ける入試という印象がありました。

しかし、時代が変わり、日本中の大学がAO入試を採用していくにつれ、AO入試は特別な入試から誰でも利用することのできる入試へと変化していきます。部活で部長を務めていたとか、学校全体で行うボランティアに参加したとか、そんなのでいいの?という実績で合格していく。

このような状況下での大学入試改革(AO入試は総合型選抜入試と呼ばれるようになり、問われる内容が明確になった。)です。おそらく大学側としても、変わってゆく流れを引き戻したい、大学・学部に適した生徒を獲得したいという思いが強くあるはず。

大学はあくまでも研究機関ですから、部活や委員会の成績を有した生徒ではなく、海外ボランティアやシンポジウムでの研究発表など、より大学の研究に近い実績を有した生徒を欲しています


大学とマッチした実績の高校生まだあまりいない問題

しかし、ここで最大の問題が。総合型選抜入試に変わり、大学生が行うような実績を持った高校生が受かりやすい入試へと変化・回帰しつつある一方で、そんな実績を持った高校生はあまり増えていない。

Z世代と呼ばれる今の高校生。オンラインで起業をしたり、自らボランティア団体を設立したりと、輝かしく活躍する子は増えています。ただ、それはほんの一部で、大多数の高校生は昔と変わらず、部活やアルバイト、SNSの世界に明け暮れる生徒がほとんどです。

ただ、高校生の側に立つと少し可哀想な状況でもあるかと思います。世の中には高校生向けの探究活動やイベントは増えていますが、部活で忙しい日本の高校生が満足にそうした活動を行えるかというとそれは難しい。結局のところ、入試は変わったけれど、環境整備がまだ出来ていないというのが今の現状です。

良い実績=経験を持つ子はぶれない

逆に言えばですが、この状況下で目を見張るような実績をもった高校生は高い評価を受けやすい。海外のボランティア活動に参加したとか、研究発表をシンポジウムで行ったとか、そのような活動を行ってきた生徒は皆、希望通りの進路に進む印象が強くあります。

また、そういう生徒は大学在学中も卒業後も精力的に活動する子が多いです。ここが、私たちが一番伝えたいところでもあるのですが、良い経験をして、それをきちんと自己形成の一部としているような子は、ぶれない。

何故かというと、経験を論理化し、反省することができるからです。総合型選抜入試を通して鍛えることのできるこの力は、キャリア形成に直結します。大学で何をするか、社会で何をするかが明確であり、しかも、そうしたビジョンに対する経験としての根拠がある。これができている子は、その後自分が思い描いていたのとは異なる現実と直面しても、都度、理由を論理的に分析し、反省しながら前に進むことができます。

なので、是非、総合型選抜入試を一般入試と比べてイージーな入試として捉えるのではなく、自分自身のやりたいこと、今後の将来を明確にするのに役立つ、人生を豊かにし得る入試として位置づけてもらえると良いなと思います。

その為にも、この高校時代の実績については真剣に考えて欲しい。大学が注目するポイントであると同時に、生徒にとっても今後の人生、キャリアにとって重要なものとなります。

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