男子高校生達と議論「制服は必要か」

先日、毎週行っているリベラルアーツという
授業を男子高校で行ってきました。
主体・客体、弁証法、2項対立
などといった哲学的な内容、思考を学びつつ
生徒たちの興味があるニュースや
日々の出来事について
哲学的思考法を用いながら皆で話し合い、
最後にはその内容を記述してもらう授業です。
ニュースについて議論する場面では
雑談も交えて面白そうな問いを生徒から拾いつつ
私はファシリ役に徹するのですが
先日は最近寒いなぁという話から
「女子高生が冬でもミニスカートなのは何故か」
という問いが挙がり議論になりました。
いくつか意見が出ながらも、
「機能性としての衣服の役割というよりも
ファッションとしての意味合いが強い」
「制服でファッション性を出すにはああいった変形の仕方くらいしかない」
といった意見が主流派を占めたところで
「では、制服がなかったらどうなるのだろう?
そもそも今の時代に制服は必要なのか?」
と問いを投げ、アンケートを取ったところ
8割が制服必要、2割が不必要との意見でした。
また、意見をそれぞれ聞いてみると
・必要派は、服を選ぶ必要がなく楽
・不要派は、寒暖の差への対応のし辛い
といった機能的な意見が多く挙がりました。
さすが男子高生
ファッションを理由にしないところがいい。
「女子だと制服の可愛さで
学校を選ぶケース結構あるけど
みんなはどうだったの?」
と聞くと
「えっ、女子って制服で学校選ぶものなの?」
などといった純粋な反応が帰ってきて
面白かったです(笑)
その後、話は制服、衣服の歴史などに行き
最後はTPOを学校で教育するには
どうすべきかといった話で終わりました。
日頃からこの授業では
日常の出来事の裏にある問題や連続性
に焦点を当て、議論や論述を行っているのですが
2学期を終え、普段からそうした思考の癖が
ついてきているように感じます。
生徒たちだけで議論をしてもらう時間でも
「それは主観的客観だろ」
「反例なにかないかな」
といったフレーズがよく聞かれるようになってきました。
『日本人は話すのも書くのも苦手』
とよく言われますが
楽しんで議論をすることのできる場を作れば
だいぶ違ってくるのだと思います。