文章を書くのが苦手になるメカニズム


毎年相談に来てくださる生徒の多くが

この悩みを抱えています。


この文章を書けない問題、

OECDの学力調査でも

日本の記述力におけるスコアの低さは

顕著なので、日本全体で抱える問題

と言えるのかもしれません。


知り合いの教授たちも

「最近の生徒は文を書けないから

卒論の指導が大変だ」

とよくこぼしています。


しかし、文を書くのが苦手だ

という生徒と話をしてみると

饒舌に自分の話をしてくれるケースが

多く見られます。


彼らの多くは、自分の意見はあるのに

いざそれを記述しようとすると

尻込みしてしまいがちです。


そして、そのような生徒が書いた文は

全体の構成、構文、接続詞の使い方

があべこべで

読むだけでも大変苦労します。


この原因を考えてみて思うのは、

高校生の文語(書き言葉)を使う機会

があまりにも少ないということです。


学校の授業では

昨今、探求が必修化され

レポートの評価方式が見られようになりましたが

生徒たちが日常から文章を書く機会

が増えるわけではなく、

レポート提出も学期末に一つあるかないか

といった具合です。


そのため生徒たちも

本気でレポートに取り組むというよりは

その場しのぎとして

本や、ネットの情報を引用しながら

それっぽいものを作ればいいや

という意識で取り組みがちです。


そうした学校での機会の少なさに加え

文語(書き言葉)の力を衰えさせる要因が

インスタ等のSNSにあると

私は考えています。


私もインスタをやっており

卒業生とのコミュニケーションツール

として使っていますが


投稿を見ていると

そこで用いられる言葉はほぼ口語体で、

彼らにとっての日常の書く行為は、

その時の感情を

口語体としてそこに記す行為

となっているように感じます。


故に、おそらくですが

思考をして記述する、という

プロセスを辿る際に

口語体で書くことに慣れ過ぎてしまった

高校生たちは、

記述用語を伴う文語体(きっちりした言葉)

でものを書こうとすると


そこでも口語体が(慣れのせいで)

思考に付随する形でやってきて

思考と文語(書き言葉)の不一致が起こり、

あべこべな文章が形成されるに至る

のではないでしょうか。


こうした不一致を解消するには

論文や専門家が書いた本を読み、

文を書く練習も必要ですが、


話し言葉に対するトレーニングも

効果的なのだと思います。


例えばですが

文を書くのが苦手なある生徒が

法学部を志望しているとして

「なんで法学部に行きたいの?」

と質問をしたとします。


そして、

生徒は真剣に答えてはくれますが、

内容の重複が目立ち、話す時間や量に比べて

中身が薄いなと感じたとします。


そうした時に、

話してくれた言葉の質に応じた

質問を時折織り交ぜてみるのです。


「志望する気持ちはよくわかったんだけど

仮に、今の話を簡潔に一文で説明するとしたら

どんな文になる?」


こうした口頭の質問を通して

日常の話し言葉に対する論理化を促す。

そうすると、文章添削による指導と相まって

文語を使用する際のような

思考しながら話す習慣が身につき

書く力、話す力が相乗効果的に

高まっていくように感じます。


文がうまく書けない生徒には

書く行為だけを強いがちなのですが


「書く」に伴って「話す」方にも

注目してあげるのも

指導には必要なのだと思います。


また、そうして話し言葉にもメスを入れていくと

その子の思いや考えも整理されてきて

進路指導の質も上がっていきます。


文を書くのが苦手な生徒には

書く練習以外にも

話し言葉の練習をしてみるのも

良いのではないでしょうか。


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