総合型選抜入試、一体何が変わったのか?
総合型選抜入試、AO入試何が変わったか
2020年、大学入試改革と高大接続改革の合わせ技によって、大学入試は大きく変わり始めました。それまでAO入試と呼んでいた入試方式を総合型選抜入試、推薦入試を学校推薦型選抜へ変更し、それぞれの入試方式には、生徒の主体性を必須とする要素が加えられました。

実際に何かが変わったかというと、それまで出願書類+面接で合否を決めていたところ、実地小論文、課題レポート、プレゼンテーションのような専門的な知識や主体性を問うような問題がプラスされるようになりました。 もう少し詳しく説明しますと、学力の3要素と呼ばれる能力をきちんと身に着けているか確認しようという趣旨の問題が、大学ごとに設定されることになっています。

学力の3要素、それぞれを見ていくと、なるほど社会人として活躍するのに必要な要素だとは思いますが、なんとも抽象的です。結局、何を勉強したり、準備をしたりすればよいのだろうかと、受験生の側からしたら不安になってしまいそうな指針です。 大学入試を見ていますと、先ほども述べたように、実地小論文、課題レポート、プレゼンテーションのような専門的な知識や主体性を問うような問題を課すことで、この学力の3要素を計ろうとしているように感じます。 対策としては、志望大学毎に課される試験や課題レポートを見極めたうえで準備を行うことになってしまいますが、どのような試験や課題レポートであっても必要なのは、自分の考えを論理的に伝える力、論述力です。日本人の高校生が苦手な論述。この力抜きに、大学に入学するのは難しいというのが今の総合型選抜入試の現状だと言えます。